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2019.11.19

御霊信仰~災いを制御する神~

  • 災害(災い)への対処の仕方
  • 抑える

災いを制御する神

災いを制御する神というものを考えるとき、御霊信仰が思い出されます。御霊信仰を自分なりに定義してみると、天変地異の発生を非業の死を遂げた人物の「怨霊」の祟りとして恐れ、その霊を鎮め神として祀り、「御霊」とすることによって、祟りを免れ、平穏と繁栄をもたらしてもらおうとする人々の願いをさすのではないかと思います。

代表的な御霊

歴史上の御霊としては、井上(いがみ/いのえ)内親王、他戸(おさべ)親王、早良(さわら)親王、菅原道真、崇徳上皇、安徳天皇、山家(やんべ)清兵衛、佐倉宗吾などが有名ではないかと思います。

悪神を統御する神

御霊の興味深いところは、やがて様々な顔をもつ存在となるところにあります。京の都を護る王城鎮守の神となり、さらに仏菩薩が垂迹した神とされ、本地仏の強い験力がその力の源とされました。こうした神は、やがて各地に迎えれれるようになり、在地の祟り神を鎮め、人々を災いから守り、現世安穏・後生善処の願いをかなえてくれる存在となりました。

太宰府天満宮

菅原道真

各地の天満宮で祀られている菅原道真は、おそらく最も有名な御霊であろうと思いますが、そこには、人としての道真、神としての天満大自在天神(あるいは大政威徳天)、そして本地仏としての観音菩薩が一体のものだと捉えるストーリーがあります。現代の我々には、天神さまである道真は学問の神さまとして親しまれていますが、その根強い信仰の背後には、王城鎮守の神であり、災いをもたらす悪神を統御する神であり、そしてそのパワーの源は本来の姿である観音菩薩に由来するという何層にも重なった捉え方が控えているのかなと感じています。それにしても、悪神を統御する観音さまの本源パワーは、そのお姿からは想像できませんが、どこに秘められているのですかね!

大阪箕面 勝尾寺 観音菩薩像